私は、従業員30名を抱える自営業を営んでいます。そろそろ自分の引退後のことを考えなくてはならないと思うようになりましたが、何をすべきでしょうか。何から手をつけたらいいのか、わかりません。

いわゆる団塊の世代から世代交代の時代を迎え、事業の代表権などを次の世代に承継する必要のある会社が多くみられます。

円滑に事業を承継するにはどうしたらいいか、それが「事業承継」の問題です。

「事業承継」の対策が不十分な場合、(1)相続税などで多大な課税をうけ、その支払いのために後継者が事業用資産を手放さなくてはならなくなることもあります。

また、(2)相続人間で遺産分割や事業の実権をめぐってトラブルが起きる可能性があります。

さらに、(3)後継者に関して社内での理解が得られないことにより、経営が安定しない結果になることもあり得ます。

事業承継のパターンとしては、大きく(1)親族内承継、(2)従業員等への承継、(3)社外への承継(M&A)の3つのパターンがあります。

まずは、後継者を誰にするのか決め、それに応じた対策を検討することになります。

親族内承継や、従業員等への承継をする場合、後継者に株を集中させるなどして経営権の安定を図る必要があります。

反面で、これによる相続人とのトラブルや後継者が会社債務の個人保証を負わされるリスクもあり得ます。

相続人とのトラブルを予防するために遺言書を作成したり、個人保証について事前に金融機関と交渉をするなどの対策を講じる必要があります。

また、親族や社内に適切な後継者がいない場合には、合併や株式交換、営業譲渡などのM&Aによる方法もあります。

事業承継は、「転ばぬ先の杖」。

従業員の生活の安定のためにも、早めに、弁護士などの専門家による適切な相談を受けることをお勧めします。