工事請負契約書

工事請負契約とは

工事請負契約とは、請負人が工事の完成を約束し、注文者が仕事の結果に対して報酬を支払うことを約束する契約です。

請負人は、工事を完成させる義務を負い、報酬を受領する権利を取得します。

注文者は、工事を完成させる権利を取得し、報酬を支払う義務を負います。

工事請負契約は、業者が建築工事、内装工事などを行う際に締結されます。

工事請負契約のポイント

工事請負契約の主なポイントをご説明します。

工事の内容を特定する

注文者と請負者との間で、工事の内容に認識のズレがないよう、特定しておきましょう。契約書の工事の表示の記載例は以下のとおりです。条項で特定しにくい場合は、図面、仕様書、工程表などを添付して明確にします。

例)工事の表示

工事名 ●●邸新築工事
工事内容 別紙のとおり(添付の図面No.1~●、仕様書No.1~●)
工事場所 兵庫県●●
工期 着手(平成●年●月●日)
完成(平成●年●月●日)
請負代金額 金●円
支払方法 第1回       金●円
第2回       金●円
完成引渡しのとき  金●円
引渡時期 検査合格後●日以内
特約事項

工事の変更

工事の変更、追加の方法について明確にします。後に、変更、追加分の報酬額や、変更、追加の内容等で紛争にならないよう、書面で取り決めをする旨、定めておくとよいでしょう。

損害の負担

施工一般について損害が生じた場合、第三者に損害が生じた場合又は不可抗力により損害が生じた場合について、責任の所在を明確にします。

検査等

引渡し時の検査の取り決め、検査終了時の代金の支払いや引渡しに関する取り決めを明確にします。

瑕疵担保責任

瑕疵担保責任を記載します。

民法上、瑕疵担保責任の期間は、土地の工作物は5年間、工作物が石造、土造、煉瓦造、コンクリート造、金属造等であれば10年間とされています(民法638条)。但し、契約で、この期間を変更することも可能です(民法639条参照)。

報酬の支払時期及び支払方法

支払時期、支払方法を明確に記載します。

請負契約は、報酬につき取り決めをしないと工事完成後の後払いが原則となり、完成まで無報酬で仕事をしなければならなくなりますので、完成引渡しまで数回の分割払いにしておくとよいでしょう。

下請負

下請負の可否、要件を記載します。

合意管轄

紛争になった場合、どこの裁判所に訴えを提起するかを記載します。自己にとって利便性の高い裁判所を記載しましょう。

例)

「本契約に関して紛争が生じた場合は、甲の住所地を管轄する裁判所を第一審の専属的合意管轄裁判所とする。」

協議事項

契約締結当時に想定しなかった事項が発生した場合などに、当事者が協議して対応する旨の協議事項を記載することが一般的です。

例)

「本契約に定めのない事項、又は本契約各条項の解釈に疑義が生じた場合は、甲及び乙は誠意をもって協議し、これを解決する。」