特許法の改正(職務発明制度の見直し等)

改正の経緯

平成27年3月13日に閣議決定された、「特許法等の一部を改正する法律案」は平成27年7月3日に可決・成立し、7月10日に法律第55号として公布されています。
この法律の施行日は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日(平成28年1月22日政令第17号により平成28年4月1日)です。

改正の趣旨

知的財産の適切な保護及び活用により我が国のイノベーションを促進するため、発明の奨励に向けた職務発明制度の見直し及び特許料等の改定を行うほか、知的財産権に関する国際的な制度調和等を実現するため、特許法条約及び商標法に関するシンガポール条約の実施のための規定の整備を行うこととされています。
以下、概要を説明します。

職務発明制度の見直し(特許法)

  1. 権利帰属の不安定性を解消するために、契約、勤務規則その他の定めにおいてあらかじめ使用者等に特許を受ける権利を取得させることを定めたときは、その特許を受ける権利は、その発生した時から使用者等に帰属するものとします。
  2. 従業者等は、特許を受ける権利等を取得等させた場合には、相当の金銭その他の経済上の利益を受ける権利を有するものとします。
  3. 経済産業大臣は、発明を奨励するため、産業構造審議会の意見を聴いて、相当の金銭その他の経済上の利益の内容を決定するための手続に関する指針を定めるものとします。

特許料等の改定(特許法、商標法、国際出願法)

  1. 特許料について特許権の設定登録以降の各年において、10%程度引き下げます。
  2. 商標の登録料を25%程度、更新登録料について20%程度引き下げます。
  3. 特許協力条約に基づく国際出願に係る調査等について、明細書及び請求の範囲が日本語又は外国語で作成されている場合に応じ、それぞれ手数料の上限額を定めます。

特許法条約及び商標法に関するシンガポール条約の実施のための規定の整備(特許法、商標法)

各国で異なる国内出願手続の統一化及び簡素化を進める両条約に加入すべく、国内法における所要の規定の整備を行います。

  1. 特許法について、外国語書面等の翻訳文を所定の期間内に提出することができなかったときは、特許庁長官が通知をするとともに、その期間が経過した後であっても、一定の期間内に限りその翻訳文を提出することができるものとすること等、特許法条約の実施のための規定の整備を行います。
  2. 商標法について、出願時の特例の適用を受けるための証明書を所定の期間内に提出することができなかったときは、その期間が経過した後であっても、一定の期間内に限りその証明書を提出することができるものとすること等、商標法に関するシンガポール条約の実施のための規定の整備を行います。

詳細は、特許庁HPをご参照ください。